イメージ:第201回 100%ORANGE及川賢治さんの審査

第201回 100%ORANGE及川賢治さんの審査

201回目のザ・チョイスは、イラストレーター及川賢治さんの審査。応募者数は約450人、作品数は1,500点。

前回で200回目を迎えたザ・チョイス。2016年度の最後となる第201回の審査が10月26日行われました。

審査員は100%ORANGEの及川賢治さん。212号で100%ORANGEを特集したこともあって、多くの作品が集まりました。応募者数は450人、作品数は1,500点。

午後2時、及川さんが到着。時間通り審査開始です。ここ最近では応募点数が多く、また大型の作品がよく目につきます。

最初は作品を一人分ずつ目の前に並べての審査ですが、及川さんはじっくり作品を見ながら必ず何かコメントを出しています。

次に残すものは◯(まる)、「保留」で残すものは△で合否のジャッジを出していきます。

レベルが高いから自然と感想が出る

ゆっくり丁寧に作品を見ていく及川さん。

「面白いけど、何を考えているんだろ?」「マーカーでここまで描けるのか~」「ちょっと雑かなぁ~」「この人は本当にヘタなのか、それともワザとヘタに描いているのか、どちらにしてもヤバイな」(笑)etc.…といろいろなコメントが飛び出します。

落選のときも「この人はもうちょっと頑張れる」「わかるけど、惜しいな」と励ますようなコメントを残します。

残る作品はやや多めで、◯が1/3弱くらい、残りは△と「残念賞」(落選)が半々といった感じでしょうか。

1時間ほどで全体の約半分を見終えました。「こんなペースで大丈夫ですか!?」

審査が進むにつれて、徐々に次に残す作品がたまってきます。

「△にした作品はもう一度見ると評価が変わるのかな、それともやっぱり△のままなのか。◯だけでももう数がいっぱいになってますもんね。◯を見直してからこっちも見るか決めましょう」

さらに審査は続きます。

「レベル高いな~」「いい作品が多すぎてヤバイ」という声を時おり発しながら、真剣なジャッジが続き、審査開始から2時間少々ですべての作品を見終えました。◯は全体の1/3弱ほど。

ここで休憩。喫茶店から注文したドリンクを飲みつつ、ここまでの感想などを伺います。

「レベルが高いから(絞るのに)困っちゃって、本当は残したいけどキリがないから△にしちゃったのもあります。残念だった作品にもいいところはあるし、そういう作品には何かしら感想が出てきますね」

さらにお話は続きます。

「上手だから選ぶとは限らないけど、パッと決まるものは、ホント早いですね。細かく描かれた作品でスゴイのもあったけど、意外とシンプルなものの方がよく目に入って来ました。サイズが大きいと、それだけで良く見えちゃうことはあります。ただ大きいだけだと間延びして見えるけど。反対に小さいと、良くても(この場では)目立たなくなっちゃいますね。TISの公募展とか“どこかで見たことある”というのもあって、そうなると見方というか印象が変わっちゃう。“チョイスらしい”作品というのはありますよね。ただ、そういう作品を選ぶのはなんか悔しくて、やっぱり新鮮なものを選びたい気持ちはあります」

シンプルで明快なものが残った

2次審査開始。及川さんの意向で、基本的に◯の作品だけを見て、どうしても忘れられないものがある場合だけ△から選ぶことにしました。

1次審査と同じように一人ずつ作品を並べて見ていきます。「これをまた絞るのか…、イヤだなぁ。ここからは涙を呑んで落としていく感じです」

2次審査からは「残す」「残さない」の2択。1次より厳しめのジャッジです。

「チョイスじゃなかったらこれ選ぶんだけどなー」「ツワモノがどんどん出てきて、ヤバイですねー」「これもいいけど…スイマセン!」「う~ん、迷ったものは残さない」

悩み苦しむ言葉を発しつつも作品はどんどん絞られていき、17時すぎに2次審査が終了。

1次で残したところから1/4程度にまで絞り込まれました。

「ここまで来るとどれもすごい。いやホント、レベルが高い」と及川さん。結果的に△からの浮上はなしでした。

そしていよいよ最終審査。

残った作品すべてを机に並べます。数えてみると23名分で、かなり絞られました。

及川さんはざっと作品全体を見て「僕、明快なのばかり残しているな。わかりやすいのが好きなんだな」と一言。

この中から入選10名、準入選6名を選ぶわけですが、なかなか絞れない様子。

「どれも完成度が高くて、ホント落とせない」。

ふるい落とすのは途中であきらめて、入選にする作品から選んでいくことに。

この方が進めやすいようで、入選作品がポツポツと選ばれていきます。7、8人選んだところで、

「なんか人物の絵ばかりになった。バランスを考えちゃうな」

終盤は入選と準入選を同時に選んでいくような形で審査を進め、入選・準入選が決定。

それぞれ作品点数の絞り込みを行い、準入選は1点ずつ選び、審査が終了。

熟慮を重ねて決めたこともあり、入れ替えはありませんでした。

「好き、という以外に“この人は個性がある”というので選んでいるものもあります。選んだ作品はもちろん、途中で涙を呑んで落としたやつもどれもよかったです」

審査結果は以下のとおりです。

入選

●瀬古絵美(東京都)●赤池奈津希(東京都)●岩村亘(埼玉県)

●茂苅恵(東京都)●相馬涼(東京都)●平井利和(東京都)

●さとなかちさ(東京都)●ササキエイコ(東京都)●ゆりえ坂(東京都)

●川央ヒロコ(東京都)

準入選▼

●マスダカルシ(静岡県)●本田アヤノ(京都府)●沖野愛(愛媛県)

●塩谷真実子(東京都)●糸井みさ(埼玉県)●杉山沙織(東京都)

最終選考まで残った人々▼

嶋田昴大(滋賀県)、戸屋ちかこ、ムラサキユリエ(東京都)、村田恵理(神奈川県)、

谷垣華(兵庫県)、志水聡香(大分県)、水野雅巳(愛知県)

「思っていることがひとつあって、もし今、自分がここに応募したら、たぶん選ばれないと思うんですよ。自分の描いた絵が“これはないな”とか言われるのを想像してしまう。そこで自分が選ぶ立場にいるのが、不思議な感じがします。選ばれなかった作品達も入選とそんなに差はないのです。是非また頑張ってほしい。」

入選作品と100% ORANGE 及川賢治さんの審査評は、2017年1月18日発売のイラストレーションNo.213に掲載いたします。お楽しみに!


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