イメージ:「撮影会の女神さま」File.043柊かなえ

「撮影会の女神さま」File.043柊かなえ

撮影会のモデルとして活躍する「女神さま」を紹介!

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――タレント活動はいつから?

かなえ:「タレント活動は2012年から始めてるんですけど、8月にオーディションに受かって、レッスンを受けるようになって、今ライブとかいろいろ出させていただくようになりました。それまではオレンジフォトに入って4年くらい撮影会モデル一本でやってました。『フォトテクニックデジタル』は、友だちもいっぱい出させていただいて。この『女神さま』のコーナーは結構前から知ってて、ずっと読ませていただいてます」

――ありがとうございます。

かなえ:「だからここに載るの、実はすごく憧れで、ずっと夢だったんですよ!  本当に。『いいな、いいな』と思って見てて。今回出られることになって、なんかもう奇跡が起きたみたいな感じで、すごい嬉しかったです」

――そうだったんだ(笑)。ところで去年8月のオーディションって何のオーディション?

かなえ:「声優です。輝-Akira-さんのドラマCDのオーディションだったんですけど。それに合格して、レッスン受けて、レッスン中の姿を見ていただいて、お話してたら岩男潤子さんの番組を制作してると知って、岩男潤子さんのこと好きなので見学に行っていいですかって。そこからなんかいろいろ一緒にお仕事させていただくようになって、今に至ってます」

――そのオーディションはたまたま受けてみたってこと?

かなえ:「はい。たまたま。もともと声優とか歌うことに憧れはあったんですけど、なり方がわからなくて。専門学校に行かないとなれないと思ってたんですよ」

――なれないんじゃないんだ?

かなえ:「そう。なれないんじゃなかったんです! もともとは、福田蘭ちゃんっていう、前に『女神さま』のコーナーに出た子と同じ保育士の学校に行ってたんです。両親があまり声優とかに理解がなくて『普通の道に行きなさい』って」

――そうなんだ。歌っていうのは?

かなえ:「アニソンとかに憧れていて」

――なるほど、声優とアニソン。

かなえ:「そうなんです! タレント活動とか写真を撮られたりすることにも興味があって、ずっと仕事にしたいなって思ってたんですよ。でも、そっちもやり方がわからなくて。その時に撮影会を見つけたんです。それがきっかけで撮影会に応募して、写真を撮られるところから始めました。最初全然自分に自信がなかったりしたんですけど、撮影会をやっていく中でどんどん勇気がついて。撮影会始めて4年位でオーディションを受ける決心がついたので、受けて、受かって、今っていう感じです」

――ボイストレーニングとかはやってないんだ?

かなえ:「オーディションを受けて、それから通うようになりました。それまではボイストレーニングもいろいろありすぎて、なにがいいのかわからなくて」

――そうだよねえ。じゃあ、今は声優さんをされてるってこと?

かなえ:「そうです。ゲームに出させていただきました」

――舞台もやってるの?

かなえ:「はい、舞台もやらせていただいて」

――役者もやりたい?

かなえ:「はい、お芝居が好きで。5月にも舞台をやらせていただきました。自主制作の映画や、ホラー映画も出させていただいて。いじめっこで、いじめてた子に呪われて殺される、みたいな役で。血糊をいっぱい塗ってもらって楽しかったです(笑)」

――女優さんは割とホラー系からスタートしている人多いですよね。じゃあ、役者もやって声優もやってなんだ?

かなえ:「はい」

――声優の方はオーディションとか受けてるの?

かなえ:「はい。厳しいからなかなか受からないんですけど、日々挑戦させていただいてます」

――オーディションは有名どころもみんな一緒くたなんでしょ?

かなえ:「そうですね。大御所さんもみんな同じ役をやって。今のところ一緒に受けたことはないんですけど、落ちてから『有名なあの人がキャスティングされてる!』みたいなことはありますね。受かりたかったな~みたいな」

――声質だけ聞いてると声優っぽくないんだけど、違う声出すの?

かなえ:「ちょっと高い声とか出しますね」

――得意系とかあるの? 満遍なく?

かなえ:「実はロリ系とか得意です」

――やってみて~!

かなえ:「おにいちゃん! わたしと一緒に遊んでよう。遊んでくれないと泣いちゃうよお」

――………。声が太いっていうか、わーっと出てくるよね。少年とかもやるんだ。

かなえ:「少年もお芝居で挑戦したりしてますね」

――大人の女性もできる?

かなえ:「はい。自分なりですけど、やることもあります」

――それいつからやってたの?

かなえ:「自分が声優になりたいって意識してやりはじめたのは、レッスンに通ってからなんですけど、その前に中学生くらいの時からそういうのに憧れてて、家で機材揃えてパソコンで録音したりしてました」

――マイク使って?

かなえ:「マイク使って漫画読んだりしてました。趣味でそういうのを録ってる人たちの“こえ部”というサイトがあって、その“ネット声優”っていう枠でやってたんですけど」

――そういうのがあるんだ?

かなえ:「はい。なんか“ネット声優”っていうジャンルがあって。みんなで集まって、趣味でドラマCDを作ったり」

――趣味でドラマCDをつくるの!?

かなえ:「はい。趣味で作ってコミケとかで売るんですけど。でも稀にそこからプロになったりする人がいます」

――コミケってちなみに何日目に売るの?

かなえ:「だいたい2日目か3日目になるんですけど、年によって違いますね」

――コミケへのかかわりは写真関係じゃなくて声の方だったんだ?

かなえ:「声と歌です。歌のCD出してました」

――コミケで歌のCDって出していいの?

かなえ:「“音楽”っていうジャンルで、CD売ってる人達がいました。プロの田中公平さんっていう作曲家さんとかが趣味で出したりもしてました」

――曲はどうしてるの? オリジナル?

かなえ:「オリジナルで作ってました。コミケ限定で。知ってるアーティストさんに依頼して歌入れてました」

――知ってるアーティストさんに依頼できるの? ネットのつながりとか?

かなえ:「はい、ネットのつながりです」

――じゃあ「歌ってみた」とか投稿してたとか。

かなえ:「はい、投稿してました。でも私が今出してるCDは作曲家さんに依頼して作ってもらってますよ」

――そらそうだろ(笑)。CDってインディーズ?

かなえ:「はい、インディーズで。4枚出してます」

――インディーズの前にそういうことをやってたってことだ。録音は?

かなえ:「宅録ってやつで」

――ジャケットはどうしてたの?

かなえ:「私も実はニコンのD60を持ってるんですけど。それを人にレクチャーして撮ってもらって、Photoshopで編集したりしてました」

――Photoshopでどの辺まで編集するの?

かなえ:「顔とか…主に顔とか(笑)」

――顔とか顔とか顔とか(笑)

かなえ:「あとはソフトフォーカス気味の写真が好きなので、そういうのでちょっとごまかしたりして(笑)」

――そうなんだ。それは知らなかったな、そういう文化があるということ。

かなえ:「はい。そうなんです」

――「歌ってみた」をやってたのは何年前くらいなの?

かなえ:「4年くらい前です」

――どうだった? 再生回数。

かなえ:「それが『歌ってみた』がまだ流行る前だったので、コメントが300とか…再生回数も10000とか普通にいっちゃうんですよ、誰でも。だからすごいことになってました」

――すごいね。じゃあニコ動には「歌ってみた」だけで関わってたんだ。声はまた別で。

かなえ:「はい。声はネットでいろいろやってました。撮影会モデルやる前はコスプレイヤーやってて」

――それはやってたでしょうねえ、見るからに(笑)

かなえ:「はい(笑)。小学校6年生の時に初めてやって、それからもうずっとコスプレイベント行ってて。その友達経由で“撮影会”っていう単語を知って、検索して、オーディション受けて、みたいな」

――ふーん。コスプレの服はどうしてたの?

かなえ:「おばあちゃんが洋裁が得意なので頼んで作ってもらったりとか」

――おばあちゃんびっくりするでしょう!

かなえ:「びっくりしてました。なんだこの服、みたいな」

――布とかはどうするの?

かなえ:「おばあちゃんに布の買い方だけ教えてもらって、自分で買いに行ってましたね」

――おばあちゃんに見本見せて?

かなえ:「はい。見本見せて絵も描いてました」

――こんなんじゃねえ! とかそういうのないの(笑)

かなえ:「最初はわたしのイメージとおばあちゃんのイメージが合わなかったんですけど、最後の方は息ぴったりでした。言ったこと全部通じて、思ったような衣装ができてましたね」

――それはオリジナルじゃなくてなんかのキャラクター?

かなえ:「キャラクターです。でも昔一回、コミケでCD出した時に曲のイメージで衣装を作ってもらったことがあって、その時は自分で服描きました」

――おばあちゃん作ってて「え! これはちょっとセクシーすぎやしない?」とかなかったの?

かなえ:「おばあちゃん、派手な服とかが好きで『あらこれかわいいじゃない』って言ってました」

――若いんだね。

かなえ:「若くないです。今は68…」

――それ若いよね。

かなえ:「あ、若いですかね、じゃあ若いです(笑)」

――衣装づくりはずっとおばあちゃんなの?

かなえ:「はい。だからおばあちゃんコスプレ衣装を作るのがどんどん上手くなって“売れるんじゃない?”って。最終的にはコスプレの個人製作サイトを立ち上げて、おばあちゃんにお金稼がせてあげてました。おばあちゃんが衣装作って、私が写真撮って載っけて、みたいな(笑)。すごい売れてました。月に15万くらい」

――それすごいじゃん。今もやってるの?

かなえ:「今はやってないんです。私に時間がなくなっちゃったのと、おばあちゃんの家が遠くなって」

――じゃあお小遣いもかなりもらってたんだ。

かなえ:「はい(笑)。賄賂もらってました」

――それは、おばあちゃん孝行だね(笑)。

かなえ:「ははは。はい。おばあちゃん、もともと女優の草笛光子さんの衣装をずっと作ってて」

――え! 衣装を作ってたの? 草笛さんの普通の時の服ってこと? オーダーで?

かなえ:「はい。普通の時の服とかをオーダーで」

――へー。それだけ腕があるってことなんだ。

かなえ:「はい、すごい腕が良くて。でも、一旦そういうこともやめて、普通の平凡な暮らしをしてたんですけど、もったいないと思って」

――なるほどね。そういう下地があったってことね。だからそれだけのことができるんだ。

かなえ:「はい、何でも作れますね」

――今はそういうこともやってないんだ。

かなえ:「はい、撮影会に熱中しだしてからは一切やらなくなっちゃって」

――今もコスプレやってそうに見えるのに。撮影会では普通の服?

かなえ:「はい、最初はロリータが多かったんですけど、普通の服になっていきました」

――ロリータってあのロリータ?

かなえ:「ふりふりの」

――それは好きだったってこと?

かなえ:「はい、大好きで。フリフリの服が」

――で、はまったんだ。

かなえ:「ていうか最初『そういう服しか着たくない』って思ってる時代があって」

――え? 普通の時も?

かなえ:「はい、普通の時もずっとそういう服で」

――ロリータって基本的に何色の?

かなえ:「ピンクとか。白とか」

――黒じゃないんだ。

かなえ:「“あまロリ”と“ゴシックロリータ”っていうのがあって。ゴシックは基本的に黒なんですけど、あまロリはふわふわしたピンクとか」

――じゃあふわふわってしてたんだ。

かなえ:「はい、ふわふわっとしたのをいっつも着てて」

――それはウザそうだね(笑)。

かなえ:「(笑)。だから電車の隣とか誰も座らないんですよ。スカートが幅取っちゃってて。空いてるのに」

――ああ、踏みそうだし…踏んだらなんか言われそうだし…

かなえ:「(笑)」

――じゃあ、今日もツインテールだけど、昔はもっと高いところで結んでたんだ。

かなえ:「はい、高いところでリボンもでかいのつけてて」

――ははは、リボンでかいのかあ。

かなえ:「つけてましたねえ、昔は」

――昔はって4~5年前だよね?

かなえ:「いや、ふわふわを着てたのは2011年です」

――昔じゃないじゃん。じゃあ一昨年くらいまでは大きなリボンをつけてふわふわでピンク色なんだ。

かなえ:「はい、ピンク色でした」

――じゃあむしろ撮影会とかで服着替えたりすると「あれ? 急に地味に」なんてことはないの?

かなえ:「それはなかったです。ずっとその服で来てて」

――あ、じゃあ撮る方もそれを撮りに来てるわけだ?

かなえ:「はい、ふわふわの服が好きな人たちがけっこう撮りに来てましたね」

――ふわふわいっぱい持ってるんだ、じゃあ。かさばるでしょ。

かなえ:「もう服やばいです、ほんとに。部屋、服で埋もれてます」

――そうだろうね。で、ふわふわは卒業したと。

かなえ:「卒業したけど、たまにライブとかで着ます。もったいないから」

――あ、ステージ衣装として…ちょっと待って、ライブもやんの?

かなえ:「はい、ライブもやってます」

――そっかCD出してるんだもんね。どこでやるの? ライブ。

かなえ:「秋葉原とか、新宿とか池袋とか。いろいろなところでやってます」

――あ、毎月10公演以上ライブやってるって、資料に書いてある。

かなえ:「はい、アニソンアイドル系っていうジャンルがあって、自分の曲を持ってない人はアニソンとかアイドルの曲をカバーして歌って、オリジナルを持ってる人はオリジナルを歌ったりするライブをやってるんですよ」

――これは世に言うなに?

かなえ:「地下アイドルです」

――ライブして、手売りするの?

かなえ:「はい、手売りして、握手したりして」

――アイドルじゃん。きみ。

かなえ:「! アイドルですか、私」

――アイドルじゃないの? というか、最近はカテゴリにいちいち嵌め込む必要はないのか…まあ、ふわふわな感じってことだよね、要は。

かなえ:「はい、ふわふわな感じを目指してます。これも自主制作の写真集なんです。全部絵コンテとか自分で考えて、撮ってもらったんですよ」

――なんでも自主制作してるな、あなた。

かなえ:「そうなんですよ。もう“やりたければ作ってしまえ”と思って」

――今は自主制作とメジャーの間くらいな感じか。

かなえ:「そうですね。真ん中くらいで」

――これからちょっとメジャーになりたいんだ?

かなえ:「はい、メジャーになりたいなって思ってます」

――メジャーになったら撮影会には出ない?

かなえ:「メジャーになったら…ああ、でも、メジャーでも大丈夫なところまでは出たいと思ってるんですよ。架月ありあちゃんみたいになりたいと思ってて」

――撮影会出てたね、そういえば。

かなえ:「はい、ぎりぎりまで出てましたね。今はもうアフィリア・サーガのしか出てないですけど」

――グラビアアイドルさんもファンの集いみたいな撮影会やったりしてるよ?

かなえ:「してますよねー」

――撮影会が好きなの?

かなえ:「はい、好きですね。“撮られるのが好き”っていう気持ちが最初は強かったんですけど、やっぱり個撮とか回数を重ねていくうちに、撮影会ってカメラマンさんと一緒に作り上げるものなんだっていうことがわかって。今は純粋に作品づくりが楽しくて」

――あなた「作品づくり」いっぱいしてるじゃん。

かなえ:「そうなんですよ。だから『おお! これ私にすごく合ってるな、楽しいな』って思って」

――クリエイティブなことをするのが好きなの?

かなえ:「好きですね、すごく。作り出すことが好きです」

――自分で写真撮る時は何を撮ってるの?

かなえ:「女の子撮ってます。架月ありあちゃんも2時間予約して撮りました」

――それって個撮で?

かなえ:「はい、個撮で」

――女の子のポートレート撮ってるの?

かなえ:「はい。今は忙しくてなかなか撮りに行けないんですけど、グラビアアイドルさんの発売イベントとかで撮ることも多いです」

――発売イベントって?

かなえ:「撮影タイムで水着の女の子をバーッて撮って」

――それ男の人いっぱいいるんじゃない?

かなえ:「いっぱいいる中に混じって」

――(笑)。なんでそんなことしてるの?

かなえ:「(笑)。楽しくて、すごく。アイドルのいわゆるイメージDVDが好きなんですよ」

――「あーん」ってやってたり「こっち来なよ」とか言ってるやつ?

かなえ:「それです。今50タイトルくらい集めてるんですけど、それの発売イベントに行くのが好きです」

――なんで?

かなえ:「かわいい女の子がもともと好きで。最初はすごいヲタクで暗い女子だったんで、どっちかって言うと見て『わーすごい』ってタイプなんですよ。それがまだ残ってて今でも」

――なんか「かわいい女の子好き」って女性多いね。

かなえ:「多いですね。増えてます、最近ほんと」

――ご自身はDVD出さないの?

かなえ:「最近は自分もDVD出したいなって思うようになってます」

――写真集、水着どころかエプロンしてるじゃん。

かなえ:「そうなんです。これ自分で考えて。メイドさんの水着があったらいいなって思ってこの組み合わせで撮ったんですよ」

――セルフプロデュースしてるの?

かなえ:「そうですね。自分で考えていろいろやってます。美術系の学校で絵を書いてたので」

――あ、この絵、自分で描いたの?

かなえ:「これはその時の学校の友達が今プロなんですけど、頼んで書いてもらいました」

――美術系の学校だったんだ?

かなえ:「イラストと油絵をやってました。模写もやりつつ、自分でも描きつつ」

――パソコンじゃないんだ?

かなえ:「パソコンと両方やってます」

――Photoshop使えるもんね。

かなえ:「Photoshopとpainterとpixiveでやってました」

――多才だね。

かなえ:「ありがとうございます」

――今は学生じゃないんだよね?

かなえ:「はい、この道に集中したかったんで、保育士の短大通ってたんですけど辞めて」

――今はこれ一本…何本あるかわからないけど(笑)。こっち方向なんだ。

かなえ:「はい、そうです」

――拠点は秋葉原?

かなえ:「秋葉原に出没することが多いです。最初はメイドさんもやってて。今はもうやってないんですけど。いろいろ試してみたくて」

――撮影会はどのくらいのペースでやってるの?

かなえ:「オレンジフォト時代は月に出れる回数が決まってたので月3回くらいだったんですけど、今はいろんなところに出てるので、多い時は5~6本とか。あとは個撮の予約が入ると月に10本とかやってます」

――いくつくらい出てるの?

かなえ:「今は大体“Fresh!”と“ラピュセル”を中心にやってるんですけど、たまにゲストでお呼ばれしたりするといろんなところに行きますね」

――じゃあ、個撮もあればグループ撮影もあって。なんでも来いと。

かなえ:「なんでも来い! です。いろいろやってみたいし」

――基本的には萌え萌えな感じ?

かなえ:「最初はメイドもやってたからアキバの影響を強く受けてて、自然に萌え系でしたね。なりたかったわけじゃないんですけど、過去の自分を客観視すると萌え系ですね」

――撮る方も萌え系を撮ろうと思って来てる人が多かったんじゃないの?

かなえ:「ああ、当時はやっぱりメイドカフェ通ってる人が撮りに来たりとかが多かったです。今は少しずつ変わってきてます。ちょっとずついろんな方が」

――そうなんだ。じゃあポーズとかも変わってきてる?

かなえ:「はい、どんどん変わってきてて。Fresh!さんで大撮をやってたらポーズの幅が広がりました。最初はコスプレイヤーから入ってるので自然な表情とかが苦手だったんですよね。ガッチリ決めるのしかできなくて。でもそういうのがだんだん変わってきてます」

――かわいげなポーズだけじゃまずいかな? って感じになってきたの?

かなえ:「はい、そうです。『もっと自然にやって』って言う人が増えたので」

――いかにもなのはちょっと…って?

かなえ:「『その手いらないから』みたいな(笑)。今も萌えっぽくはなっちゃうんですけど、前よりは良くなったかな」

――じゃあ最近はちょっと大人っぽい撮影とかするの。

かなえ:「はい。『まったく笑わないで』とか言う個撮のカメラマンさんと無表情でずっとやったりとか。あと私、ホラー好きなんですけど、それで撮りに来てくださる方もいて。その人とだったらホラーの写真を撮ったりして」

――なんだホラーの写真って(笑)。

かなえ:「貞子みたいに髪の毛やったりとか」

――あ、自分が怪奇現象になってるの。追われてる方じゃなくて(笑)。

かなえ:「はい。おばけのポジションで(笑)」

――それはすごいな(笑)。

かなえ:「ホラーのリクエストはもう3年くらいやってるんですけど」

――同じ人?

かなえ:「はい、でもその人の写真を見て、今頼む人が4人くらいいます」

――それもひとつの在り方なのかね(笑)。そういう写真がご本人達のブログに載ってると、そういうモデルと思われるよね。

かなえ:「そういうモデルと思って撮りに来る人もいて」

――ホラーモデル。あんまりいないよね。新ジャンル。

かなえ:「だから大撮とかで『あれ、今日はそういうのないんですか』とか『普通に笑ったりもするんですね』って言われたりするんですよ」

――血糊とかつけてたの?

かなえ:「ホラーリクエストが重なった時は、血糊のついたセーラー服を作って持ってってました」

――それでホラー映画も出て。

かなえ:「はい、だからすごく嬉しかったです」

――そっち好きなんだ。

かなえ:「ホラー大好きです。オカルト研究部にも入ったりしてて」

――オカルトっていってもいろいろあるじゃない?

かなえ:「学校の怪談系が好きです。七不思議とか。そういうビデオも集めてます。『トイレの花子さん』とか『テケテケ』とか『渋谷怪談 サッチャンの都市伝説』とか」

――そういうのを研究するオカルト研究部を学校が公認してるわけ?(笑)

かなえ:「公認してましたね(笑)。心霊スポットに行ったりしてました」

――女性が多いの?

かなえ:「いや、女性は2~3人であとはみんな男の子でしたね」

――それはなに、心騒ぐんだ。

かなえ:「キャーキャー言うのが好きで、ノリで来てる人もいたんですけど、そうじゃない人は本当に研究熱心で。どこから手に入れてきたのっていう怪しい本とかも持ってましたね」

――カメラで撮れちゃわないかなあって思う?

かなえ:「期待して撮るんですけど、写ったのは一回位しかないですね」

――カメラの顔認識とか。

かなえ:「やりますよね。でも認識しないです」

――誰もないのに顔認識したら怖いよね(笑)。

かなえ:「楽しい! 楽しいと思います」

――おもしろい人だね。

かなえ:「ありがとうございます(笑)」

――撮影会に関してはそいういう特殊な要望もあるけど、通常は普通にやっていると。

かなえ:「はい、普通にやってます。最初の頃はどんな顔していいのか全然わからなくて、主に架月ありあさんを見て研究してました」

――あなたにとって架月ありあさんはかなり重要なポジションにいるんだね。

かなえ:「そうなんです。影響受けました」

――歌う時は踊ったりしないの?

かなえ:「踊るのはあんまり上手じゃなくて、ステップを踏みながら手のフリをつけたりするんですけどダンスダンスしたのはやってないです」

――それってどっちかって言うと80年代アイドルじゃない?

かなえ:「そうですね。そっち系ですね」

――でも、あなたは90年代が好きなんじゃないの?

かなえ:「90年代が好きなんですけど、80年代のアイドルも好きで」

――そうなの。80年代生まれてないでしょ。

かなえ:「生まれてないですけど、衛星放送とかでCoCoさんの曲とか流れてるチャンネルがあって。それを小さい時に聞いて覚えて。だから中嶋美智代さん、CoCoさん、田中陽子さん、田村英里子さんとかは一通り聴いてます。あと酒井法子さんとか」

――のりピーね。

かなえ:「のりピー大好きですね。アイドル時代、かわいいですね」

――確かに一番ふわふわした服の時だね。

かなえ:「はい、お嬢様みたいだなって思いながら見てましたね」

――それは親の影響?

かなえ:「いえ、親は特にアイドル好きじゃなくて。ネットで全部拾ってました」

――テレビあんまり見なかったの?

かなえ:「テレビはアニマックスっていうアニメの衛星放送をずっと見てて、普通のはあんまり見てなかったです。でも90年代は唯一テレビ見てて、ドラマの『ロングバケーション』とか『木曜の怪談』とか『ショムニ』の時代までかな」

――どっから役者になりたいって感覚が出るんだろうな。声優は今の話からわかるんだけど。

かなえ:「小学校の学芸会とか劇とか、好きだったんです。もともとお話考えるのが好きで、学芸会とかで脚本を書いてたんですよ。ずっと」

――それはホラー?

かなえ:「その時はギャグをよく書いてました。戦隊もののパロディで『アイーン戦隊アイーン』とか書いてました(笑)」

――聞くだけでイタそうだな(笑)。ウケた?

かなえ:「(笑)。ウケてました」

――そういうのが楽しかったんだ。

かなえ:「そうです。それで“私も出る側でやってみたい”って思って、一回自分が出る脚本を自分で書いてやったことがあって、楽しくて、もっとやりたいって思って、今に至ってます」

――へえ。

かなえ:「最初、お芝居は趣味って感じだったんですけど、初舞台の『UNKNOWN EXPERIENCE~青いサムライ~』で初めてなんか…」

――役は?

かなえ:「宇宙人の役です。自分で考えて役を作るっていう演出だったので、おならとかブーブーして口ずっと開けてました。楽しかったです」

――大変だ。キャラクターがよくわからない(笑)。基本的にじゃあ妄想系だね。妄想少女。

かなえ:「妄想少女、よく言われます」

――楽しそうだね。やな夢を見たりしてうなされたりするタイプ?

かなえ:「前にいわく付きの物件に住んでたんですけど、その時が一番うなされました」

――なんでいわく付き物件に住むんだよ!(笑)

かなえ:「あはは。なんか住んじゃうことが多くて。霊感があって」

――霊感強いんだったらオカルト研究部とかやばいんじゃないの?

かなえ:「やばかったですね。一回のりうつられたこともあって」

――のりうつられてるの?

かなえ:「はい。なんか降りてきちゃって、脚が動かなくなったり」

――えー、イタコみたいな。

かなえ:「若干そんな要素も」

――役者は憑依体質のほうがいいって言うもんね。

かなえ:「は! そうなんですか?」

――舞台の時はおならをぶーぶーする宇宙人が憑依してたと。

かなえ:「降りてましたね。おしりとかボリボリかいたりしてましたから(笑)」

――やっぱ役者さんはそういうとこがないとね。じゃあ演技力は?

かなえ:「演技力はこれから磨いていきたいですね」

――これからだんだん自分の道を絞っていこう、とかじゃなく。

かなえ:「はい、いろんなことに挑戦して、やっていきたいと思ってます」

――なるほどね。そういう方法論もあるのかと勉強になりました。今までと違うやり方だもんね。

かなえ:「ありがとうございます」

――撮影会はしばらくはやっていくんだよね?

かなえ:「“ダメ”って言われない限りは続けます」

――ずっとできたとして、何歳までやりたい?

かなえ:「おばあちゃんまでやりたいです。熟女枠が…(笑)。おばあちゃんになっても撮ってくれるって言ってくれる方が何人かいますし」

――そんなに好きなの、撮られるの。

かなえ:「うーん、一緒に作るのが楽しいんでよすね。撮影会のカメラマンさんって何年も撮ってくれてる人が多くて、だんだんその人とシンクロ率が上がっていくのがおもしろくって。長い人だと、言葉を交わさなくてもお互い思ってることがわかるというか、イメージが合致したり」

――そういうもんなんだ?

かなえ:「はい。あとはカメラマンさんがどんどん写真うまくなっていく過程とかも追えるんで。おもしろい感動がありますね」

――逆に初めての人はどうなの。「チッ」とか(笑)。

かなえ:「思わないです(笑)。初めての人は初めての人しか撮れないおもしろい写真があるので、私がレクチャーします」

――レクチャー。じゃあレクチャーしてもらおう、今日の撮影。

かなえ:「そんな! まさかの!」

+゜*†* [◎] パチリ  .。*†*。.+゜*†* ・.。*

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Kanae Hiiragi

柊かなえ

1990年11月9日生まれ、東京都出身。映画や舞台出演のほか、アニソン・アイドル歌手、声優としても活躍するマルチタレント。シングルCD「こいの、おと。」も発売中。11月10日にはワンマンライブを六本木BeeHiveにて開催。Fresh!やラピュセルをはじめ、撮影会の出演多数。

●公式ブログ
http://ameblo.jp/kibiruu/

●ツイッター
@kibiruu



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